NaCl非公式ブログ

コマンドによるクリップボードの活用

NaClの野口です。

まず本記事内のクリップボードとはコピー、ペーストをする際に使用する一時領域のことを指します。

端末エミュレータ上での作業の際、クリップボードへ保存(コピー)する領域の選択にマウスを使用することがありますが、以下のような不満を私は感じています。

  • 意図した領域の選択を行うことが難しい
    • 選択領域に過不足があった場合の微調整が難しい
    • 疲れている時には特に難しく、またこの作業を行うことで疲労が更にたまる
  • 繰り返し作業が苦痛
    • 複数行のコピー、ペーストを複数回行う作業は考えるだけで嫌
    • マウス操作は自動化しづらいため楽が出来ない

上記のことを踏まえてマウスを極力使用せず、コマンドを使用してクリップボードを活用する方法について記載します。
また本記事はマウスに触れる時間を極力減らし、キーボードのみでクリップボードの操作を行うことを目標とします。

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Windows上でRuby初心者向け学習環境を作る

NaClの野坂です。

普段は松江市にある本社オフィスで、主にRubyを使ったシステム開発をしつつ、時々Ruby関連のセミナー講師なども務めています。 また、週末は地元のサッカーチームを応援するサポーター活動などしています。

サッカー大好きな私としては、いつか松江市が「サッカーの街」として有名になってくれたらいいなぁ、などと密かに念じていたり しますが、やっぱり業界的には「Rubyの街」という印象が圧倒的かと思います。 実際、地元のクラブの試合を応援していても、ハーフタイムの雑談中に、IT業界とは無縁なはずのサポーター仲間から、

「Rubyってヤツを勉強しようと思ったら、どう始めればいいの?」

なんて普通に聞かれたりする街です。

本稿では、そんなRuby初心者に実際にRubyが実行できる環境を提供する方法についてご紹介したいと思います。

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Amazon S3上のファイルをX-Sendfileで配信する

NaClの田中です。

Amazon S3に格納したファイルを、X-Sendfileを使って配信する仕組みを構築しました。この記事ではその実現方法を紹介します。

X-Sendfileとは?

X-Sendfileとは、NGINXのドキュメントによると「認証、ロギングなどをバックエンドで処理した後、内部リダイレクトされた場所からエンドユーザにコンテンツを配信するようにWebサーバが処理することで、バックエンドを解放して他の要求を処理させる仕組み」だそうです。Webサーバにコンテンツ配信をさせ、バックエンドのスループットを向上させるための機能、ということですね。
詳しい利用方法についてはドキュメントを参照ください。

AmazonS3上のファイル配信

さて本題です。今回やりたかったことはAmazonS3上にあるファイルの配信です。

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APNGの構造とRubyでの読み書き

(注) 本稿執筆時点の2016年12月現在、APNGはFirefoxやSafariなどの一部ブラウザでのみアニメーションが再生されます。

NaCl松江本社の諸星です。絵を描くのが趣味です。
様々な都合があることは理解しつつも、SNSにアップロードしたPNG画像が自動でJPEGに変換されると悲しい気持ちになります。

ところでみなさんはAPNGについてご存知でしょうか。

Animated PNG、すなわちアニメーションするPNG画像のことで、要は動画を扱うことを目的としたファイルフォーマットです。みんな大好きGIFアニメみたいなものですね。

APNGを巡る比較的最近の動向として、2016年6月にAPNGを使ったアニメーションLINEスタンプ作成が一般クリエイターにも開放されるという出来事がありました。 これを受けてか、グラフィックソフトCLIP STUDIO PAINTでも2016年10月末に公開されたVer.1.6.3からAPNG形式での書き出しに対応しています。

このようなかたちで今後じわじわと利用が広がっていくことを期待しつつAPNGの構造について調べてみましたので、以下の構成でまとめたいと思います。

  • APNGとは?
    • GIFとは何が違うの?
  • PNGとの違い
    • PNGの構造
    • APNGの構造
  • RubyでAPNGを読み書きしてみよう
    • ChunkyPNGを拡張してAPNGを読み書き
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細かすぎて見つからなかったmrubyの非互換

こんにちは。yhara@NaCl松江本社です。本記事はmruby Advent Calendar 2016の6日目のエントリです。

mrubyとは

mrubyは組み込み用途のために作られたRuby処理系です。言語仕様としてはCRubyとほぼ同じですが、BignumやRegexpがないなど一部に制約があります。mrubyにはmrbgemsというRubyGemsに似た仕組みがあるため、足らない機能はmrbgemsによって補うことができます。

用途としてはハードウェアへの組み込みの他、nginxのようなソフトウェアに組み込んだり、あるいはmrubyプログラムを単一の実行のバイナリにすることができるという特徴からMItamaeのようにサーバ管理の文脈で名前を聞くことも増えています。

CRubyとの互換性

mrubyのコードベースはCRubyとは独立しているため、CRubyにはないバグが存在していることもあります。例えばCRubyのtest/basictestの中にも、mrubyでは動かないものがありました。以下はそれらの、細かすぎて今まで発見されていなかった非互換をまとめたものです。特に実生活に役立ったりはしないと思いますが、「うわー細かい…」と思いながら見てもらえればと思います。

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VagrantのDocker Provider

西田雄也と申します. 長女(5)に嫌われているのか3歳の中頃からお風呂に誘うと「お父さんやだ.一人で入る.」と言われます.

本稿の想定読者: Vagrantを使っている方

開発環境を作成するのに便利なVagrantですが,2014-05にリリースされた1.6からはDocker Providerが標準で使えるようになっています.これはVirtualBoxの代わりにDockerを使って同様の環境を用意するもので,VirtualBoxよりもDockerの方が隔離レベルが低い分,仮想環境の構築・起動を短時間で行える利点があります.

筆者は作成したItamaeレシピを動かしたり,レシピの処理結果をServerspecで試験する環境として使っています.

本稿ではそんなVagrantのDocker Providerの使い方を紹介します.

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Ruby開発合宿

ビーチ

NaClの前田です。

柴田さんの発案でRubyWorld Confernece後の週末に松江でRubyの開発合宿をしようということになり、遠方から来られる方の宿泊費や交通費をRubyアソシエーションが負担する形で11/5〜6に開発合宿を行いました。

柴田さんの他、笹田さん、中田さん、成瀬さん、田中さん、武者さん、松田さんが参加されました。

弊社からは橋本君と私の2名で参加しました。

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getpeername(2)がENOTCONNを返すとき

釜揚げそば

NaClの前田です。

松江はそろそろ寒くなって来て、バイクに乗るのがつらい反面、釜揚げそばが美味しい季節になって来ました。 みなさんいかがお過ごしでしょうか。

ちょっと先の話になりますが、12/28の年末ジャンボしまね企業博という何やら景気の良さそうなイベントでブースの留守番をする予定ですので、興味がある方がいたら遊びに来てください(リンク先は企業向けの募集ページです)。

さて、今日はEventMachineを使ったTCPサーバアプリケーションでEM::Connection#get_peernamenilを返すという障害報告があったので、ちょっと調べてみました。

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Character Propertiesについて

こんにちは。NaCl東京支社の小田です。AdaにType Parametersがあったことに驚いている、生粋のRailsプログラマです(^^)。今、上司からたまたま勧められた萩谷昌己さんの「ソフトウェア考現学」を読んでいます。私が生まれた年にかかれた古い本ですが、time-testedな記述も多く、とても楽しみながら読んでいます。生まれ年の本を読む格別は、生まれ年のワインを飲むそれに似ているとよく言われますが、それを実感しています。以下は、その本のまえがきの一部になります。溢れ出る仏教感から諸行無常の鐘の音がきっと聞こえるはずです。興味がわいた方はぜひ。

ソフトウェアとは、流行り歌のようなものではないかと思うことがある。昨日あんなに流行っていたあの歌も、今日はすっかり忘れ去られてしまっている。今日には今日の歌が流れ、明日には明日の歌が作られる。そんな流行り歌に、進歩というものがあるはずもなし、毎日耐えることなく作られてゆく無数の歌の中で、たまたまその時代と同期することのできた歌が街角に流れ、それを口ずさむ人々の心をほんの一瞬だけ潤すのである。

ソフトウェアにも同じようなことがいえる。昨日はあんなに流行っていたプログラミング言語やオペレーティング・システムが、今日にはすっかり忘れ去られてしまっている。人々は、貪欲なまでに、新しいものを追い続けている。

さて、今日はRubyの正規表現のリテラル内で使用できるCharacter Propertiesを紹介します。簡単な使い方と内在する問題、その問題への対応方法をご紹介します。この記事でこの機能の使用機会が増えれば幸いです。

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R7RSのdelay-forceとは何か

こんにちは。NaCl松江本社のyharaです。最近BiwaSchemeにdelay-forceという機能を追加しました。 BiwaSchemeは筆者の個人的なプロジェクトで、JavaScriptで書かれたScheme処理系です。 delay-forceはSchemeの最新規格であるR7RS (small language)から標準として取り込まれた機能で、delayおよびforceと併用してScheme上で遅延評価を実現するためのものですが、それがどういうものなのかについては順を追って見ていく必要があるでしょう。

本記事では以下の順で説明を行います。

  1. delay-forceをいつどのように使うのか
  2. delay-forceがどのように実装されるのか
  3. サンプルプログラム
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